2024/10/21
現代の「ハロウィン」は、「10月31日」にお菓子を貰ったり、仮装したりするという楽しいイベントですよね。
「ハロウィン」の起源は、古代ヨーロッパのケルト人の収穫祭「サウィン(Samhain)」にあり、「サウィン」とは「夏の終わり」を意味して、秋の収穫を祝うと共に、悪霊を追い払う宗教的な行事でした。
「10月31日」は、ケルト暦の1年最後の日にあたり、年末年始にかけて現世と死者の世界の境界が弱まって、死者の霊が現世に戻ってくると信じられていたのです。
そのため、悪霊に人間だと気づかれないように火を焚いたり、仮面を着けたりして身を守り、この風習が「ハロウィン」の代表的な習慣「仮装」の起源となりました。
のちに、キリスト教がヨーロッパに普及して行く中で、ケルト人の祭りを取り込んでいき、11月1日の「万聖節(All Hallows)」の前夜である10月31日を「All Hallow’s Eve」といい、これが短くなり、訛って「Halloween」といわれるようになったとされています。
また、カボチャをくり抜いて作った「ジャック・オ・ランタン(Jack-o\’-Lantern)」は、ケルト人が暮らしていたアイルランドの民話「スティンギー・ジャック(Stingy Jack:けちなジャック)」に由来しています。
『ジャックは悪事と酒が好きな鍛冶屋で、悪魔を2度もだました。彼の死後、天国からも地獄からも受け入れを拒否されて、天国と地獄の狭間を永久にさまようことになった。そんなジャックに悪魔は情けをかけて、「カブ」のランタンをともすための燃えさしを与えた』と。
このお話にあるように、もともとランタンには「橙色のカボチャ」ではなく「白いカブ」を使いましたが、本来は、本物の故人の「白い頭蓋骨」を使用していたとされています。
その後、アメリカに移住したアイルランド人が、生産量が多く、使い勝手のよい「カボチャ」を使用し、現在はヨーロッパでも「カボチャ」が一般的になりましたが、スコットランドやアイルランドでは、「カブ」を使っている地域があるとのことです。
こうして「ハロウィン」は、ケルト人の伝統、キリスト教、アメリカ文化が混ざり合い、さらに日本ではコスプレ文化と融合するなど、様々な文化を融合して発展してきました。
でも、敬虔なクリスチャンほど、子どもをこの祭りに参加させるかどうかを悩むのだそうです。
理由は、ケルト人の宗教的な祭りが起源なので「異教的」であるということ、そして、キリスト教において死を連想させる仮装や、ましてやそのような格好をして喜ぶというのはタブーなのです。
しかし、「ハロウィン」は民間行事として定着していますので、元々の由来とは無関係だとする考え方もあります。
でもなぜ、「ハロウィン」が楽しい秋のイベントとして定着したのでしょうか。
それは、サンタクロースがコカコーラの商業戦略だったように、「ハロウィン」もアメリカの商業によって広められたものだからです。
ちなみに、日本のハロウィンは、1970年代に玩具・雑貨店「キデイランド原宿店」が「ハロウィン」グッズの販売に力を入れたことに始まり、2000年代に入ってから本格的に広まりました。
その後、お菓子メーカーが「ハロウィン」商品を販売し始めたり、バラエティショップで仮装用品が販売されるようになったりすることで、一気に「ハロウィン」が定着していきました。
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「ハロウィン」をただ楽しむだけでなく、起源や風習を思い出すと感慨深くなりますね。
[ 一般社団法人 目白心理総合研究所 ]
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