2024/02/21
皆さんは「日本人は冷たい」と言われて、「そんなはずはない!」と思いますか。
それとも、「確かに!」と思い当たる節がありますか。
イギリスに本部をもつチャリティー機関「Charities Aid Foundation(CAF)」が、世界各国の「人助け」指数を毎年ランク付けしていて、その報告書「World Giving Index(世界人助け指数)2023」によれば、日本のランキングは調査された142カ国中139位と、G7先進国の中ではもちろん、アジア諸国の中でも最下位となっています。
これはインタビュー調査で、この1ヶ月の間に①「見知らぬ人、あるいは助けを必要としている見知らぬ人を助けたか」、②「寄付をしたか」、③「ボランティアをしたか」という3項目について、2022年(発表は2023年)に世界142カ国に対して行ったものです。
さらに、過去の調査結果をみると、2009年から2018年までの10年間の総合ランキングで日本は126ヶ国中107位、2020年は114ヶ国中最下位、2021年は119ヶ国中ビリから2位(118位)と、日本はずっと「人助け」ランキングで低迷を続けてきたようです。
また、3つの調査項目の中で日本は、①の項目で例年世界最下位が続いています。
うーん、世界の中で日本がこんなありさまだったとは・・・。
ちなみに、トップは6年連続1位を果たしているインドネシア、2位ウクライナ、3位ケニア、4位リベリアで、G7の国々では、アメリカ5位、カナダ8位、イギリス17位、ドイツ45位、イタリア87位、フランス88位となっています。
結果からすれば、どうやら世界で富裕な国が、必ずしも「人助け」をしているわけではないようです。
CAFの報告書では、日本はこのように解釈されています。
「日本のスコアが非常に低い理由は、本質的に文化的なものである可能性が高い。アメリカでは慈善行為として認識されていることが、日本では責任として理解されている可能性が高い」
すなわち、日本人は「人助け」は慈善行為ではなく、責任から行う当然の行為として捉えているため、「人助け」をしたと認識していないのでは?と温かく受け止めていただいたようです。
また、「人助け」指数の高い国々の特徴から
「移民の方が移民ではない人よりも「人助け」指数が高い」
「日々の生活において宗教が重要だと考えている人の方が、重要ではないと考えている人よりも「人助け」指数が高い」と分析されています。
さらに、CAFは国連の「世界幸福度調査」との関連から、「人々の寛容度は生活満足度と関係がある」と分析しています。
確かに、日本は「移民」は少なく、「宗教」を生活の中で重視している人の割合も少ないし、「生活満足度」も決して高いとは言えません。
その他に考えられることとしては、日本人の特徴である「謙虚」さや、お互いに「遠慮」するところ、声をかけるにも「恥ずかしがりや」で、断られることを嫌うという「リスク回避」する側面が、このような結果になっているのかもしれませんね。
しかし、このままではいけません。
これからは、日本人が持つ「あたたかく優しいこころ」をもっと行動に表して、世界に伝えていきませんか。
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[ 一般社団法人 目白心理総合研究所 ]
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