2023/06/05
ワークライフインテグレーション ~ 仕事とプライベートの充実 ~ 。「ワークライフインテグレーション(work-life integration)」とは、「仕事と生活を統合する」ことを意味し、「ワークライフバランス(work-life balance: 仕事と生活の調和)」に代わって注目を集めている考え方です。「ワークライフバランス」と「ワークライフインテグレーション」は、「仕事と生活を両立させる」という目的は同じですが、仕事と生活を分けて考えるかどうかという点において異なります。「ワークライフバランス」の場合は、例えば「出産や介護をきっかけに仕事を辞めなければならない」あるいは「残業が多くて家族と過ごす時間が取れない」など、仕事と生活を相反するものと考えて「仕事と生活のバランスを取りながら両立させる」と考えます。一方の「ワークライフインテグレーション」の場合は、例えば「子どもを迎えに行くために仕事を早く終わらせる」とか「仕事のためにプライベートの時間を削る」など、仕事と生活を融合させて考え「仕事も生活も人生の一部であり、両立することで充実感や幸福感が得られる」と考えます。ちなみに「ワークライフインテグレーション」に類似した概念で、落合陽一氏が提唱した「ワークアズライフ」という言葉もあります。これも仕事と生活を一体化して考えますが、人生全体を通してストレスを低減させるため、ストレスを適切に管理して「ライフとしてのワークを見つけることが大切だ」と考えます。2019年の大規模な法改正で始まった働き方改革から数年が経ち、新型コロナ感染症の流行なども影響して、テレワーク、フレックスタイム制、時短勤務など、働く時間や場所を自由に選べるような多様な働き方を取り入れようとする動きが高まっています。この動きはまさに「ワークライフインテグレーション」の考え方によるものといえ、働き方の選択肢が多くなれば少子化対策にもなりますし、多様な人材を受け入れ、その能力を発揮させる「ダイバーシティ&インクルージョン」だといえます。「ワークライフインテグレーション」を実践すれば、働きやすい環境が得られプライベートが充実しますので、個人は生活の質を高めることができますし、会社としてもメンタルヘルス対策や生産性の向上に繋がります。しかし、デメリットもあります。「ワークライフインテグレーション」を導入するには、環境整備や社内ルールの整備が必要となります。社員同士が一緒に働く機会が減ってしまうことから、勤怠や人事評価などのマネジメントが難しく、仕事の連携や不公平とならないような人事評価の工夫が必要になります。そのほかには、プライベートな場所で働くことで集中力を維持できず、仕事の生産性や質が落ちてしまう可能性や、タイムマネジメントを含めて個人の管理能力に大きく依存してしまうこと、そして、仕事とプライベートの境界が曖昧になれば、ずっと仕事をしてしまう状況に陥ることもあります。まだまだ、今日の日本の労働環境では仕事と生活の「統合」は難しいかもしれませんが、できる限り生活の質を上げて「人生の充実」を目指しませんか。仕事とプライベートをうまく充実させたい方は、プロフィールにありますホームページの「お問い合わせ」をお気軽にご利用ください。それにしても、海外から輸入される「カタカナ言葉」がどんどん増えて、ついていくのも一苦労しますね。[ 一般社団法人 目白心理総合研究所]臨床心理士 / 公認心理師 / キャリアコンサルタント / CEAP / EAPコンサルタント / CBT Therapist︎ / CBT Professional(EAP) / CBT Extra Professional ︎目白駅から徒歩2分池袋駅から徒歩10分
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