2023/09/30
マインドコントロール ~ 精神に潜む支配 ~ 「マインドコントロール( Mind control)」とは、他者の行動や精神状態を巧みに操作することによって、本人がコントロールされていると気付かないままに、特定の意思決定や行動へと誘導することをいいます。 「マインドコントロール」と「洗脳(brainwashing)」は、同じ意味合いで使われることもありますが、「洗脳」は強制力を用いて人の思想や主義を根本的に変えさせることをいいますので、暴力や精神的圧力などの強制的手法を用いるかどうかという点で両者は異なっています。 そもそも「brainwashing」という英語は、中国語の「洗脑」の直訳で、1950年代朝鮮戦争で捕虜となった米兵に対して、中国共産党が尋問、拷問、薬物を使用して共産主義を信じるよう迫り、続々と米兵自ら「共産主義者である」ことを宣言し始めたという出来事に端を発しています。 こうした一連の行為を中国共産党が「洗脳」と呼んでいて、のちに「暴力的手段を用いて相手の主義主張を変える」ことへの定義となったようです。 一方、「マインドコントロール」という言葉が広く世に知れ渡ったのは1993年で、元・新体操選手の山崎浩子さんが、韓国の新興宗教団体「統一教会」から脱会を遂げる際の記者会見にて「私はマインドコントロールされていた」と発言してからだといわれています。 つまり、恐怖心を与えて精神的に追い込むことで、その苦しみから逃れる手段として他者の心を変えていくのが「洗脳」で、反対に、一見、親身なふりをして近づき、信頼させることで徐々に精神を支配していくのが「マインドコントロール」です。 「マインドコントロール」というと宗教やスピリチュアル系がイメージされやすいですが、全く自覚のないままに「マインドコントロール」している、されている状況は、いい意味でも悪い意味でも身近に溢れているのです。 例えば、親や先生の言うことを押し付けられる、将来や価値感を繰り返し聞かされる、あるいは「お前はダメな子だ」と繰り返し言われることで「自分はダメな人間だ」と思ってしまうなど、特に子どもは「マインドコントロール」されやすい 存在です。 しかし、子どもだけではありません。 ブラックな働かされ方 (低賃金、サービス残業、休日出勤、契約外の仕事もさせられるなど)」をしているのに、上司から「これが普通だ」「これが仕事だ」と言われ、周囲も誰一人文句も言わずに働いてる状況があれば、それは「マインドコントロール」されているといえます。 そのほか、営業・販売のテクニックやテレビのCM、マスメディア、ネット記事、広告、動画、SNSなどなど、身近なところにたくさん「マインドコントロール」は潜んでいます。 世の中には「マインドコントロール」によって多額のお金をつぎ込んだり、人生を支配されている方がいます。 「マインドコントロール」状態ではそれが「いいこと」だと強く思い込んでいるため、本人自ら気づくことが難しいだけでなく、他者の説得も耳に入らなくなって、それまで積み重ねたお金や時間への執着もあり、なかなか離れられずに解決にはかなり時間を要します。 もし「おかしいかも?」とほんの少しでも思うことがあれば、「いやそんなはずはない」と打ち消すのではなく、他者の意見に積極的に耳を傾けたり、もう一度情報収集をして客観的な視点に戻る努力をしましょう。 お問い合わせは、プロフィールにありますホームページの「お問い合わせ」からお気軽にお声がけください。 これまでのあり方を見直すことが、これからの人生をよりよくするために役立ちます。 [ Room Turn Blue ~ ルームターンブルー ~ ] 臨床心理士 / 公認心理師 / キャリアコンサルタント / CEAP / EAPコンサルタント / CBT Therapist®︎ / CBT Professional(EAP) / CBT Extra Professional ®︎ 目白駅から徒歩2分 池袋駅から徒歩10分 #認知行動療法 #カウンセリング #心理学 #カウンセリング研修 #臨床心理士 #公認心理師 #セラピスト #カウンセラー #メンタルヘルス #悩み事 #カウンセラー養成講座 #資格取得 #オンライン研修 #研修 #マインドコントロール #洗脳