2023/04/13
眠れぬ夜 ~ パブロフの犬を利用する ~ 。一日の最後に、寝る前の時間をどのように過ごしていますか。疲れた体を横にして、ベッドの上で本を読んだり、音楽を聴いたり、テレビを観ている方も多いと思います。また、悩み事やトラブルがあれば、そのことが頭から離れなくなって、電気を消してもまだ考え事をしているかもしれません。このような過ごし方をしている人は、行動主義心理学の基本理論「古典的条件付け(レスポンデント条件付け)」によって「睡眠の質」が低下している可能性があります。「古典的条件付け」は、ロシアの生理学者イワン・パブロフが、いわゆる「パブロフの犬」といわれる実験の中で発見しました。通常、犬にメトロノームの音を聞かせても唾液は出ませんが、餌と一緒にメトロノームの音を聞かせ、これを繰り返すとメトロノームの音を聞くだけで唾液を分泌するようになる「条件反射」が起こるというものです。これが「睡眠の質」とどのように関係するかというと、ベッドで覚醒した状態で過ごす経験を繰り返すと「古典的条件付け」が成立してしまう、つまり「メトロノームと唾液」と同様に「ベッドと覚醒」が結びついて、「ベッドに入ると覚醒する」という「条件反射」が起きるようになります。特に、ベッドの中で考え事をする習慣のある人は、「ベッドに入ると考える」という「条件反射」が起きるようになるので、寝ようと思っても自然に思考が動き出して「眠れない」状態に陥りやすくなります。さらに、眠ろうと焦るほどに緊張は高まり、交感神経が優位になって頭が冴え、不眠症になる可能性もあります。でも、安心してください。「条件反射」は学習によって条件づけられたものなので、逆にこの「パブロフの犬」を利用して再学習させ、「ベッドに入ると眠くなる」現象を条件づければいいのです。まず「ベッドに入ると覚醒する」という「条件反射」を消去するために、ベッドで横になってから10分以内に眠れない場合は、一旦寝室を出て別の部屋に移動し、眠くなってからベッドに入ります。そして、毎日同じ時間に、同じ場所で、同じ手順で寝る準備を行い、「これをやると眠れる」という条件づけを行うことで、うまく寝つけない夜でも自然と眠りモードのスイッチが入るようになります。ベッドに入って10分以内に眠れるようになるまで、このプロセスを繰り返します。この手順の中に、読書、アロマ、音楽などを取り入れるのもいいですが、ベッドは寝る時以外に使用しないことと、脳を覚醒させるような行動(ゲーム、スマホ、筋トレ、カフェインなど)をしないことがポイントです。ひとりで改善が難しい方は、プロフィールにありますホームページのお問い合わせからお気軽にご相談ください。「睡眠の質」は健康に大きな影響を与えますので、早めに改善することをお勧めします。[ 一般社団法人 目白心理総合研究所]臨床心理士 / 公認心理師 / キャリアコンサルタント / CEAP / EAPコンサルタント / CBT Therapist︎ / CBT Professional(EAP) / CBT Extra Professional ︎目白駅から徒歩2分池袋駅から徒歩10分
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